「 私はみっともないことはしないわ。どんなことが起こっても、
自分を失わないわ 」
だが、彼女はその決意にそぐわぬことをしつづけている自分に
気がついた。
テネシー・ウィリアムズ 「ストーン夫人のローマの春 」
第二十五章
〜 クリスチャン・ディオール 〜
「天使たちの決闘」には夫婦が別々に生活することについてのせりふがいっぱいあって、
彼女にとっては特別の意味を持っていた。
「私がいうせりふがほんとうのことなので、おそろしくなることがあります」
と、ヴィヴィアンはいった。
「しかし、そんな気持が外にあらわれてはいけません。
私は演劇がそういうきびしい規律を持っているところが好きなのです」
劇は好評だった。
ヴィヴィアンは気性がはげしく、セックスもはげしく、神を信じないパオラを確信をもって演じ、
クレア・ブルームの ルシルを対照的に生気の感じられない女に見せた。
宝石をちりばめた クリスチャン・ディオールのあざやかな真紅の衣装がすばらしく、
それを着たヴィヴィアンは息がつまるほど美しかった。
しかし、夏に入ると、オリヴィエがいないことが原因で狂躁症状の気配があらわれ、
劇場を休んで、ヨーロッパ大陸にいるガートルードのもとに行って休養した。
オリヴィエはニューヨークからもどり、バート・ランカスター、カーク・ダグラスと
「悪魔の弟子」の撮影にとりかかる前に、ヴィヴィアンと数日すごした。
それは彼女が心の底から望んでいたことだったが、彼が着いた瞬間から衝動を抑えることができなくなった。
彼女は幸福に酔い、若返ったように感じ、狂わしいほどの愛情を示した。
しかし、夜になると、彼を責め始めた。
まだ異常ではなかったが、徴候はあらわれていた。
オリヴィエは四日目に立ち去った。
'' ヴィヴィアン・リー '' アン・エドワーズ著 / 清水俊二訳 より引用 〜 
ディオールの衣装を着たのですね 
〜ノン・ゼネレーション/年代を超えて〜「いつまでも若く美しくそして健やかに」
♒️ ♒️ ♒️ 2026年2月13日 〜


